あえて初めに言っておきましょう。
今回話していく自己分析は、いわば”邪道の自己分析”です。
本来自己分析をなぜやるのかと言えば、一般的な回答は以下2つでしょう。
- 自分の強み・弱みを知るため
- 自分に合う業界・企業を見つけるため
就活の本来の姿、入社後の自分のことを考えれば非常に重要な事です。
王道の自己分析の仕方は、他の記事でも多数紹介しています。
<URL>
■就活初心者でも簡単! 〜元人事責任者が教える、最も効率的な自己分析法〜
■自己分析を5つのステップと時期で解説
ただ、今回はあえて”内定を取ること”だけをゴールに自己分析を考えてみようじゃないかと思います。
「損保業界に行きたいんだ、理屈じゃないんだ!」という人向けに考えてみました。
それでは、邪道の自己分析講座のスタートです。
損保業界の求める人材4項目
まずは、損保業界が欲しい人材の重要4項目とその理由について説明していきましょう
マネジメント能力
→損保業界も他の業界と同様、総合職の多くは営業部に配属されます。
損保業界の営業で注意しなければいけないのは、「代理店営業」を行なっているという点です。
直接自分がお客様に営業するのではなく(そのようなケースもありますが)、基本的には営業サポート・支援の要素が強
いです。
※ 代理店営業:自社のサービスを販売してくれる販売代理店の開拓を行ったり、既にパートナー契約を結んでいる販売代理店の営業支援を行う仕事。
チャレンジ精神
→これは金融全体に言えることですが、安定志向の学生が集まりやすい業界でもあるため、そういう学生は積極的に排除し
ようとする傾向が強いです。
(損保業界の求める)コミュニケーション能力
→日系の損害保険会社の場合、自身がマネジメントしていくスタッフは「高齢の女性」が多いです。
いわゆる“セールスレディー”と呼ばれる方々です。
ベテランの女性スタッフをコントロールしていくことは、中々難しい部分あるそうです。
年上の方から可愛がられるキャラクターやコミュニケーションの取り方ができる学生は、人事としてほしい人間像となり
ます。
幅広い損害保険業務の理解
→損害保険業務と聞くと、個人の自動車保険など身近なもの頭に浮かぶと思います。
しかし(特に大手3社は)、損害保険会社は様々な顔を持っています。
例えば、個人向け以外には法人業務。
船舶の保険や海外進出に関わる保険など、企業を取り巻くリスクを幅広くサポートしています。
それ以外にも“機関投資家”としての顔もありますね。
→1業務だけに注目するのはなく、損保業界の担っている社会的役割とそれら幅広い活躍フィールドを理解し、現時点でど
のような部署に興味があるのか、経験したのかは話せるようにしておきましょう。
具体的アプローチ
次に上記の項目に繋がる要素を引っ張ってくるための具体的アプローチを説明していきます。
マネジメント能力
理想は、リーダーとしてのポジションで組織をまとめ1つの方向へ導いた経験です。
もちろん上記のような経験のない学生さんも多くいると思います。
その場合は、他者の成長や目的達成のために尽力した経験を棚卸していきましょう。
そして相手の目標達成のために、自分が相手に何をしてあげられたかを深掘りしていくことで、直接的でなくても上記要素を伝えられるようになります。
アルバイトであれば「塾講師」や「家庭教師」、飲食店などの“後輩育成”の話から訴求しやすいですね。
チャレンジ精神
誰の目から見ても”高い壁に挑戦した”と伝わるエピソードであれば良いですが、多くのケース当事者じゃなければその大変さや壁の高さがわからないものです。
そこで、”学生時代頑張ってきたこと”や”自己PR”で「当時の現状」を出来る限り細かく説明出来るようにしておいてください。
例えば、、、
「飲食店アルバイトでお客様満足度向上に向けて努力した」学生がいたとして、この内容からだけでは「時給もらっている立場として当然じゃない?」とも思われがちな話ですが、「アルバイトメンバーの士気が低く、頑張って接客をする人を小馬鹿にするような風潮すらあった」という状況下での出来事だったらどうでしょう?
社会人から見ても「よくその環境下で頑張ったね」と伝わり方は激変します。
この部分は”非常に勿体無い伝え方をしているな”というケースが散見されるので、しっかり深掘りしていきましょう。
(損保業界の求める)コミュニケーション能力
下記の3つは、損害保険業務の中で再現性の高いパターンだと思います。
- 異なる意見を尊重しながらまとめられるタイプ
→セールスレディーの人たちも色々なタイプがおり、主張の強い人たちが多い傾向にあります。
相手の意見を否定するのではなく、周囲の意見を尊重しながら1つにまとめていける人材は欲しい人間像です。
- 相手の懐に飛び込み、可愛がられるタイプ
→自分よりも年上の人と関係構築した経験を掘り起こしましょう。
- 細かい気配りができるタイプ
→セールスレディーの方から可愛がられる重要な要素です。
幅広い損害保険業界の理解
ここで重要なのは、自己分析から「理想の社会人像」と「将来成し遂げたいこと」を明確にして、できる限り具体的にそのプロセスを考えておくことです。
まずは、幅広い損害保険業務を理解し、その部署を知ります。
そして、「最初は◯◯部署で〜を身に付け、次は◯◯部署で〜ことに挑戦した糸考えています。
最終的には◯◯で〜」と言ったようにプロセスを具体的に考えとくようにしましょう。
最後に
就活では無理やり自分を偽って勝ち取る内定ほど、価値のないものはありません。
今回はあえて内定から逆算した自己分析の話をしましたが、上記項目に自分が合わないなと思えば、存分に違う業界も見てみましょう。
皆さんが知らない成長業界、優良企業はきっとたくさんあります。