【海外留学生のためのボストンキャリアフォーラム向け自己分析】

日本での就活を行う学生さんにはあまり馴染みがないかもしれませんが、海外にいる日本人学生にとっては就活でメインのツール・イベントであるボストンキャリアフォーラム。通称”ボスキャリ”。国内の就活情報と違い、情報の少ないボストンキャリアフォーラムに特化した自己分析の方法を解説していきます。

(留学生の自己分析についての記事はこちらを参考に)

ボストンキャリアフォーラムとは?

自己分析の説明の前にボストンキャリアフォーラムの基本的な事項の解説を行います。

概要:バイリンガルのための就活フォーラム
特徴:即日内定かつ国内スケジュールとは別の特別枠があることで有名
時期:11月前半の3日間
場所:アメリカ・ボストン

日本人バイリンガルのための最大級の就活フェアで、企業は基本的に日本での採用を前提として選考を行います。

3日間で内定が出ることが最大の特徴です

※1.厳密には前日に現地で面接や、10月にweb面接を実施する企業が多数
※2.また企業により(卒業年度や評価により)内定ではなく「国内で最終選考」「Web面接で選考継続」「ジョブ=インターンの権利獲得」のケースもあります。

①事前予約②ウォークインの2つの受け方があり、ウォークインは事前のレジュメ提出が不要で当日会場内で履歴書を持参し、説明や面接にApplyすることが出来ます。ただし、事前予約のみで枠が埋まってしまう人気企業は実施しないことが多いので注意が必要となります。ボスキャリは予定人数に達した時点で選考を終了する企業も多く、いわゆる「早いもの勝ち」な世界です。毎年2日目で終了し3日目には参加しない企業も見られます。出来る限り事前予約で選考を受けましょう。

 

【ボストンキャリアフォーラムに向けた自己分析】

ボスキャリでは日本国内の就活と比較して「より自分自身のことについて掘り下げて聞かれる」傾向にあります。一方で「志望理由を国内面接ほど掘り下げられない」ことも特徴です。この理由から、自分自身のことについて広く深く聞かれるために自己分析は必須かつ重要度が高くなっています。

では、ボストンキャリアフォーラム当日までのフローと自己分析の目安となる時期についてお伝えしていきます。

【6月〜7月:自己分析を開始】

自己分析のポイントは国内の就活と同様です。ポイントとして、自分自身の

1.強み・スキル
2.価値観・軸(志望動機のベースとなる考え方)

上記の2つを言葉にすることから始めます。その上で、それを伝えるための具体的なストーリーを抽出します。

ボストンキャリアフォーラムに向けた自己分析のアウトプットとして、全ての企業向けにオープンにされる“共通レジュメ”にて、自身の経験を交えながら①強み・スキル②価値観・軸を伝えられるようにすることが最初のステップになります。

共通レジュメの提出目安が8月末〜9月中頃なので逆算して6月から準備を始められれば授業の合間での自己分析でも十分に間に合います。

(自己分析全般はこちらの記事を参考に)

 

【8月:共通レジュメの完成】

前述の通り、自己分析で導き出した自分のPRすべきポイントを共通レジュメで文章に落とし込んでいくことを進めていきます

特定の企業向けに書くわけではないので、純粋に自分の強みや価値観を伝えていきましょう。

共通レジュメは大きく大別して以下の4つの項目に分けられます。

  1. 国内大学での学歴詳細(正規留学生は不要)
  2. 海外大学での学歴詳細
  3. インターン経験/職歴(任意)
  4. 自己PR/自由記述

これらの設問に対し、自己分析で明確になった①スキル=強み②価値観=軸を盛り込んだ形で文章にしていきましょう。

※共通レジュメを重視しない企業も多いですが、自己分析のアウトプット・個別質問への基礎力固めの位置付けで“出来るだけ早めに”“真剣に”取り組みましょう。

 

【9月中頃〜10月初旬:個別質問への回答】

ボストンキャリアフォーラムでは共通レジュメの他、個別の企業が設定している質問に答えることでエントリーが完了します。内容は企業によって様々で“英文レジュメ”や“自己PR動画”、”志望動機などの個別ES“など。中には共通レジュメのみで提出を求めない企業もありますが、両方求める企業の場合重要度は「個別質問>共通レジュメ」です。前述の通り、早めに共通レジュメを完成させ、個別質問の準備も可能な限り早めに行いましょう。

※締切は1次〜3次まである企業が多く、前日まで受け付ける企業もありますが、ボスキャリは”早いもの勝ち”なので志望度の高い企業は必ず1次締切で提出しましょう。2次・3次で提出すると志望度が低いと見なされるケースもあります。(2018年ボスキャリ参加者より)

【10月初旬〜10月中頃:web面接の対策】

10月〜11月初旬にかけて、ボストンでの面接前に事前のWeb面接があります。
レジュメにおいて文章で自身の強み・価値観を伝えられるようになったら、最後の仕上げとして面接において口頭で伝えられるように準備しましょう。

ここまで出来て初めて自己分析は完成となります。

webでの面接となるため、表情や声のトーンが伝わりにくいので言葉で伝えられるように自己分析を確り行いましょう。

 

【11月:ボストンキャリアフォーラム本番】

11月になると、いよいよボストンにて、ボストンキャリアフォーラム本番面接が待っています。これまでお伝えしたステップで自己分析を進めていけば後は本番で力を出し切るのみです。

ボストンキャリアフォーラムは広い会場で異様な熱気に包まれた中での面接(面接場所は薄いカーテンの仕切りのみ)になるので、緊張しやすい環境です。ボストンキャリアフォーラム直前・当日は、シンプルな言葉でまとめていく等の最後の見直し・最終調整を行う程度で済むように上述のステップに沿って事前準備を進めましょう

【その他】

5月:滞在先の予約を行う

世界各国の日本人留学生がボストンに集結するため、この時期のボストンのホテル予約は非常に取りにくくなっています。また、冬のボストンは雪も多いため会場か遠いホテルだと体力的にも厳しく万全の状態で面接に臨むためにもホテルの予約は早めに済ませましょう。現在はAirbnbなどのサービスもあるため、アパートメントを友人と一緒に予約することもオススメです。

※多くの企業で前日から選考が入ります。必ず前日の朝・万全を期すなら前々日に現地入りするようにしましょう。

8月〜9月:フライトチケット予約を行う

良い時間帯に到着できるよう出来る限り早めに、また前述の通り現地inの日程を前日もしくは前々日に設定するようにしましょう。

まとめ

6月〜7月:自己分析開始→①強み・スキル②価値観・軸を明確に

8月:共通レジュメの完成→①と②が伝わる具体的なストーリーを文章で書く

9月中頃〜10月初旬:個別質問に回答→出来るだけ早めに完成し、エントリーを

10月中頃:Web面接の対策→口頭で伝えられるように準備

11月:ボスキャリ本番→出来るだけ早く準備を行い、万全の状態で本番に臨む

いかがでしたでしょうか。
国内選考と比べて特殊で情報の少ないボスキャリ。その対策としての自己分析をこの記事を参考に進めて下さい。

ABOUTこの記事をかいた人

志禮 直也

大学3年次に現地ワインバーの立ち上げに従事しながら1年間のイギリス留学を経験。メガバンクのホールセール業務・採用業務を経験。ホールセール業務を通じて知ることが出来た「名前も知らない素敵な企業」に第三者視点からスポットライトをあてるべく、採用業務を通じて感じた問題意識である「学生1人1人に最適なキャリア」を実現させるべく株式会社ツイングを設立。