様々な記事でも触れていますが、自己分析とはそもそも何のために実施していくのでしょうか。
本来自己分析をなぜやるのかと言えば、一般的な回答は以下2つでしょう。
① 自分の強み・弱みを知るため
② 自分に合う業界・企業を見つけるため
今回はこの1つ目のポイントでもある、「自分の弱み・失敗経験」に対する自己分析に着目していきたいと思います。
多くの学生が「自己分析=自分の強みの発見」と考えており、自身の短所に対する自己分析がおろそかになっているケースが散見されます。
私が人事として採用面接を行っていた時も、「長所・自己PR」「学生時代頑張ってきたこと」などの質問には、比較的多くの学生が回答の準備をして、ある程度答えられていましたが、「短所・挫折」「失敗からの学び」に対する質問にしっかり答えられる学生は圧倒的に少ないと感じました。
「短所・挫折」面の自己分析から周りの就活生との差別化を進めていきましょう。
企業は、短所から何が知りたいのか
一般的に企業の行う採用には2種類あります。
① 中途採用
② 新卒採用
中途採用は、即戦力を期待し採用するため、選考の中でも“現時点での能力”や“前職での実績”に重きを置き判断していきます。
それに比べ新卒採用は、“ポテンシャル採用”と言われ、現時点での能力以上に、今後の伸び代・吸収力に期待し採用していきます。
要するにこれから企業が投資していくに見合う人材かどうかを判断していくのです。
学生の吸収力や成長余力を見極めるためには、これまで当該学生がどのような失敗を経験し、そこから何を学び・どのようにその学びが活かされてきたのかが非常に重要な情報となります。
また、現状の自分の短所をどのように捉え、その短所とどのように向き合っているのかも知りたい情報です。
そこでで重要なことは、当該学生が企業の中で失敗経験にぶつかりながらも乗り越えていく姿が想像つくかどうかです。
短所・失敗をどのように次回成功の糧にしたのか、出来るだけ具体的なプロセスの説明が必要です。
人間誰しも何の努力もなく、長所を身につけていることはありません。
今のご自身の長所がどんな経験が元になっているのかを考えて見てください。
具体的アプローチ
「短所・失敗経験」の自己分析で重要な項目は、以下3つポイントです。
短所と現在どのように向き合っているのか
→「短所克服に向けて、具体的な行動を起こしているのか」このポイントをしっかり伝えられていない学生が、どんなに「自己成長していきたいです」と伝えたとしても信頼してもらえません。
自分の長所と失敗経験の関連性
→まず、失敗を単なる失敗に終わらせない姿勢が非常に重要です。
「失敗が成功の糧」となった経験を洗い出してみましょう。
短所克服の目的を明確にしておく
→「なぜ短所克服しようとしているのか?」いざ問われると以外と難しい質問だと思います。
あまり直接このような質問を面接で聞かれることは少ないと思いますが、人事は学生が本気で短所に向き合っているかどうかは見極めようとします。
その際、「短所克服に向けて〜な活動をしています」という答えではなく、「私は将来〜事に挑戦したいと考えているので、短所克服に向けて〜な活動をしています。」と答えられると目的が明確なので、本気度をしっかり伝える上で効果的です。
最後に
自己分析をする際、長所だけでなく「短所・失敗経験」にも着目し、進めていきましょう。
意外とこのポイントは抜けがちな項目なので、周りの就活生に差をつける事にもつながります。
長所と短所はそれぞれ独立しているのではなく、長所の背景には過去の短所があることを意識して、ご自身を振り返ってみてください。