トップ10%のみが実践する“第一志望”を伝えるための自己分析

私がメガバンクで新卒面接を行う際、「なぜ銀行を志望しているのですか?」という質問には多くの学生がある程度しっかりとした回答を持ち合わせていました。
しかし「なぜ当行が第一志望なのでしょうか?」という質問には、ほとんどの学生が曖昧な答えになっていました。

この質問に答えるために重要なことは、下記2点です。

  •  業界研究 / 企業研究
  •  仕入れた企業情報が、自分自身にとってどういう価値があるのかを伝えられる

「業界研究 / 企業研究」は、選考を受ける企業ですから当然実施することになると思います。

ここで重要なのは、「企業説明会や企業HPから得られたそれらの情報が、あなたにとってどういう価値があるのか」という部分です。

そこで”自己分析”が非常に大切になってきます。

今回は、「業界の中でもなぜ当社が第一志望なのか」にしっかり対応できるようになるためにどの程度”自己分析”していく必要があるのかについて説明していきたいと思います。

まずは「就活の軸」を明確にする

いくら様々な企業情報を取得できたとしても、”それがあなたにとって何なのか”がしっかり伝わらないと意味がありません。
その上でまず「就活の軸」を定めておくことが重要になります。

例えば「新規事業へ積極的に挑戦していく」企業への志望動機として、、、

A君:チャレンジジングな社風に惹かれました。その環境下で自分も様々な挑戦していきたいです。
B君:私はこれまで”挑戦した経験の中でこそ成長してきたため、そのような環境に身をおきたいと考えています。貴社の挑戦を厭わない環境下で、自分自身も高めつつ社会へ還元していきたいと思います。

B君のように「何を軸に就活しているのか」を一言添えるだけで、この志望動機の”熱意”も”信憑性”も高まります。

もちろん「挑戦した過去の経験って何?」という質問は、この流れでは必ず聞かれるので、そこまで含めて深掘りしておいてくださいね。
「就活の軸」を複雑に考えすぎず、「企業を選ぶ上で大事にしていること」と考えてもらっても大丈夫です。

他の業界で「就活の軸」に照らし合わせてみる

あえて他の業界で上記で考えた「就活の軸」を照らし合わせてみましょう。
そこから考えられるパターンは2つ、

①  やはり自分の就活の軸とは合わない
②  他の業界でも自分の「就活の軸」が当てはまってしまった

実践してみると感じると思いますが、②のパターンとなるケースは意外と多いと思います。
その時にもう一段階「就活の軸を深める自己分析」が必要になってきます。

「就活の軸」をさらに深める具体的アプローチ

「就活の軸」や「企業選ぶ上で大事にしていること」が言語化できたら、それを深掘していきましょう。

例えば、「成長」「貢献」などキーワードが出てきたとします。
「成長」と一言で言っても様々な形があるでしょう。

いつまでに、どのように成長していきたいのか

 ex) 30代前半までに、経営に関わる主要業務(営業・人事・財務)を身に付けたい

どのような環境で、どのようなメンバーと達成したいのか

 ex) 成果に拘りを持って働いている社員の人たちと切磋琢磨していきたい

成長した後に、何がしたいのか

 ex) 一方向だけでなく、多角的に自社・お客様の成長に貢献していきたい

など、抽象的だった「成長」というキーワードを細分化して考えていきましょう
そうすることで、同業他社と差別化した志望動機を作り上げることができます。

最後に

面接を見越した“自己分析”をしていくことが、効率的に就職活動を進めていく上で非常に重要です。
自己分析の段階から、「就活の軸」を深掘りし、より具体的に考えていくことがポイントなので、これから取り掛かる就活生の皆さんは意識してみましょう。

しかし、自分だけで考えていると、どうしてもうまくいかないこともあると思います。
そんな時は、就活のプロに相談してみてください。

<URL>
「ツイング相談窓口」

ABOUTこの記事をかいた人

難波 春吾

大学卒業後、メガバンクへ入社。業界・企業分析に注力。その一方で、同年代のミスマッチの現状を知り、銀行員としての業界知見を活かし、数多くの就職相談にのってきた。現在は、企業の一側面しか見えない就活の現状を変えるべく、企業・学生・大学との架け橋となる存在を目指している。